照屋の宮崎スポーツblog(略称:てるスポ)
宮崎市在住のフリーライター・照屋による、宮崎県のスポーツサイト。自分の本音を添えて、リアルに伝えます。
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元JRA調教師・二分久男さん
 自分が競馬を始めた1997年。この年の3歳馬はタレント揃いだった。サニーブライアン、サイレンススズカ、メジロブライト、ステイゴールド、メジロドーベル、シーキングザパールなど――。古馬になっても活躍した馬、記憶に鮮烈に残っている馬が多い。
 3歳秋のクラシックで主役だったのはマチカネフクキタル。神戸新聞杯から菊花賞までを鮮やかに勝ち続けた。このマチカネフクキタルを管理していたのが、宮崎県出身の調教師・二分久男さん。二分さんはこの年、他にもシンカイウンやテイエムオオアラシで重賞を勝ちまくった。
 二分さんは2002年に調教師を引退してから、悠々自適に過ごしている。9月27日、宮崎市内のホテルで二分さんに会うことができた。二分さんは『週刊競馬ブック』を片手に現れた。
二分久男さん

 
二分久男さんの経歴

 二分久男(にぶんひさお)さんは1930年生まれ、宮崎県都城市出身。騎手を経て、1965年に調教師免許を取得。2002年に引退するまで7783戦して675勝(障害23勝)という成績をあげた。
 クラシックはノースガストで1980年の菊花賞、マチカネフクキタルで1997年の菊花賞を勝っている。1978年の日本ダービーはアグネスホープで2着だった(勝ったのはサクラショウリ)。
 個人的に印象深いのがツルマルツヨシ。1999年の京都大賞典を勝っている。このとき負かしたのがメジロブライト、テイエムオペラオー、スペシャルウィーク、ステイゴールド――今見ると凄いメンツだった。当時はスペシャルウィークが大敗したことで大きく取り上げられた。ローカル重賞の常連だったテイエムオオアラシも懐かしい。

【成績】
(平地) 出走7602回、1着652回、2着659回、3着659回、4着以下5632回、勝率0.086、連対率0.172
(障害) 出走181回、1着23回、2着31回、3着24回、4着以下103回、勝率0.127、連対率0.298

【重賞勝ち馬】
アグネスホープ:毎日杯('78)、日本ダービー2着('78)
クモムラサキ:アラブ大賞典(秋)('68)
シンウインド:京王杯スプリングカップ('90)、スワンステークス('88)、マイルCS4着('88)
シンカイウン:朝日チャレンジカップ('97)、中日新聞杯('99)
シンピロー:函館3歳ステークス('80)
タイセフト:京阪杯('71)、京都記念(秋)3着('71)
タツユウチカラ:中日新聞杯('82)
ツルマルツヨシ:京都大賞典('99)、朝日チャレンジカップ('99)、有馬記念4着('99)
テイエムオオアラシ:カブトヤマ記念('97)、福島記念('97)、小倉記念('98)
テキサスワイポン:中山大障害(秋)('81)、京都大障害(春)('81)、阪神障害ステークス(秋)('80)
ノースガスト:菊花賞('80)、神戸新聞杯('80)、阪神3歳ステークス2着('79)
マチカネフクキタル:菊花賞('97)、神戸新聞杯('97)、京都新聞杯('97)


競馬一本

――二分さんが子供の頃の話を。

 宮崎は昔は馬の産地でね。小さい頃から馬ばっかだった。馬に乗って、馬と一緒に家族を形成して。ウチは爺さんが馬好きだった。馬車馬がおって、そういうなかで育った。幼稚園まで馬で行ってたよ。

――出身はどちらですか?

 都城市の高木町。

――都城は昔、競馬場がありましたね。

 宮崎は県営。都城は市営とか町営とか。市営なら市の財産になる。優勝旗は『○○町』とか書いてあって。けっこう流行ってたよ。

――競馬の世界にはどうやって?

 16歳で京都まで、馬喰さんの紹介で「お願いします」と。どんな生活をするかわからなかった。5年間は乞食みたいなもん。俺の後に10人来たけど、もって半年。生きがいを見つけないとやっていけなかった。競馬一本で生きて行こうと決めたから、太らないように気をつけた。自分でいい体格を作らんと。競馬に限らず、本人が努力しないとね。


想い出の馬たち

――最近の競馬の残念なこととして、長距離のレースが減ってきたなぁと。騎手の駆け引きとか長距離のほうが楽しめるんですが。

 長いほうが楽しいやろうけど、馬自体が変わってきたから。(配合で)スピードのある馬をかけるから。競馬社会はいろんな人が携わってるけど、長距離レースがないから生産者が欲しがらない。世界中がそういう流れ。世界から見たら「日本は(配合で)長距離馬と短距離馬をなぜかけるの?」となる。

――障害レースは短距離馬の子供が勝つことがありますよね。たとえば、サクラバクシンオー産駒のブランディスが2004年の中山大障害(1月)と中山グランドジャンプを勝ってます。

 障害は1回跳んだら、息が入るから。跳ぶたびに息が入る。あと、障害はスピードがないと跳べない。そして、身体の柔らかさ。身体が柔らかくないと厳しい。

――身体の柔らかさ、ですか。

 テキサスワイポン(富田牧場産、馬主はアグネスの渡辺孝男氏)という馬がいてね。昭和56年の中山大障害(秋)を勝った。1000万円で買ってきた馬だよ。フォルティノの仔で、物凄く柔らかかった。きゅうりに箸を4本差したような身体つきでね。平地で3勝、障害は10何勝した。関西の障害ではトップで、関東のバローネターフ(中山大障害5勝の名馬)を倒しに行ったら負けた。

――バローネターフを倒しに行ったんですか。

 この馬では稼いだぞ~(獲得賞金は2億7573万円)。昭和53年の日本ダービーでは、アグネスホープがサクラショウリの2着だった。調教師時代はいい競馬したよ。平成9年かな。いろいろ勝って、9月から重賞を7つも勝った。

――その年はマチカネフクキタルで神戸新聞杯、京都新聞杯、そして菊花賞を連勝しました。自分が競馬を始めた年だったので、鮮烈に記憶してます。ただ、蹄が悪かったようで…。

 蹄が割れててね。次の年の有馬記念が13着。思うようにいかんかった。血が出るぐらいだったから。裂蹄になったら馬はダメ。蹄が土台になってるから。裂蹄が一番怖い。何してもダメ。

――99年の京都大賞典を勝ったツルマルツヨシも強い馬でした。

 あの馬はあのまま行ったら、有馬を勝ってたよ。腱が弱かった。兄弟のなかで、あの馬だけ走ったんだよ。みんな評判は悪かった。「弱くて危ないから止めろ」と言われて、時間をじっくりかけた。(使うのを)うんと遅らせて、鍛えて、専門の獣医師も付けて。中京で連勝したんだよ。辛抱した。(他の馬と)同じように仕上げてたら競馬にならんから。


調教師の仕事とは?

――ツルマルツヨシの話を聞いてると非常に気を使うというか、調教師の大変さが伝わってきます。

 指示をして、馬をこしらえていくのが調教師。やるばかりしてたら、馬は壊れてしまう。目つき、体温、心臓の脈、うんこの便、おしっこの色など馬の体調は細かく見る。体温はだいたい38度だね。馬主さんは好きな馬の夢を持って預けてくる。どれだけ仕上げて、満足させるか。馬主さんだけじゃなく、馬蹄師とかみんなを満足させないといけない。歯車を上手く回すのが調教師の仕事だよ。どこでもそう。やる気を起こさせるように、こうしたら相手はこうやるなぁといろいろ考えて、みんなが仕事をしやすいように持っていく。1人だけを怒るようなことはしない。

――ジョッキーの起用法は?

 どういう騎手を使うかは馬主さんから「先生にお任せします」と。

――主戦騎手は?

 外枦保(重秋)、東田(幸男)。外枦保は挨拶ができなかった。挨拶ができないでもいろいろあるんだけど、外枦保は恥ずかしがってね。慣れがないとなぁ。馬に乗ったら達者だったんだけどな。

――馬の使い方は?

 毎日いろんなパターンで使うから忙しい。(『週刊競馬ブック』に載ってる番組表を指しながら)こういう番組に合わせて予定を立てて、調整していくんだよ。


ノースガスト

――二分さんが見てきたなかで一番印象に残ってる馬は?

 ノースガストだね。菊花賞(1980年)を勝って、モンテプリンスが2着だった。体重は422キロしかなくて、性格は男勝りだった。俺が名前を付けたんだよ。馬主は函館の人でね。函館で知り合った。小さい馬だったけど、根性は良かったよ。

――好きな馬は?

 みんな好きだよ。でも、やっぱりノースガストだな。走ると思って買ったから。650万円だったけど、結果が出なかったら自腹で100万円出していいってね。デビューは函館で使ってくれということで、1本だけ速いとこやって出した。ゲートを出たら左に行っちゃって遅れて。7着だったけど、直線が凄かった。次は中京で2着。逃げ馬に行かれたけど、よく差してきた。阪神で勝って、そこからはトントン拍子。骨膜で休んだりしたけど。ダービーは外枦保で10着。連闘だった。

――連闘でダービーですか。

 中京4歳ステークスが3着で、「この馬、走るわ」と。4歳(現在の3歳)の春から走ったよ。

――競走馬で大事なことは?

 馬は血統重視だよ。「この母系はよく走る血統」とか、「男は走るけど女は走らん」とか。遺伝だね。体型が悪くても、血統が良かったら走る。でも、俺のいいとこの馬が負けるんだよ(苦笑) 血統は凄く重視する。

――日本の血統といえばサンデーサイレンス。

 サンデーサイレンスはアメリカで素晴らしい成績(14戦9勝2着5回)を残したけど、アメリカは放してしまった。それで吉田が儲けて、日本中がビックリした。


福永洋一と武豊

――上手かった騎手は?

 福永洋一。3着か4着でいいやと思った馬でも勝てる騎手だった。

――何が良かったんですか?

 度胸、そして馬をレースに持っていくまでの特殊な才能。日本で初めての天才だよ。高知出身でね。息子(福永祐一)も達者になってきてるよ。

――武豊は?

 ユタカは馬が走りやすい。負担をかけない乗り方。脚が長いから、馬がピッタリなんだな。背が大きいだけじゃない。

――パドックでジョッキーが並ぶと、武豊だけは高いんですよね。

 お父さんも細くて大きかった。目方だけじゃない。

――体重とか、二分さんが若いときは大変だったのでは?

 飯が食えんで大変だったよ。乗る馬が決まったら食えない。疑問に思ったよ。食べるために騎手になったのに、食えないんだから。

――それは確かに…。

 当時の大卒初任給が2000円。レースに乗ったら1500円。土日4鞍なら6000円。若いときは楽しんだよ。世の中は男と女しかないから。女のほうに行く。でも、人生は礼儀作法が大切。楽しむにしても、人に迷惑をかけないようにな。


凱旋門賞

――週末には凱旋門賞があり、ディープインパクトが挑戦します。

 馬も気を使うだろうね。

――二分さんは海外に行かれたことは?

 馬を買いにアイルランドに行った。

――ディープインパクトについては?

 ナリタブライアンとかシンザンとか見てるけど、同じような系統だね。日本の血統も良くなってるから。ディープインパクトはいい競馬はするけど、勝てないんじゃないかな。勝っても不思議ではないよ。3着ぐらいじゃないかな。後ろから行ったら勝てない。馬も戸惑うかな? 人間の思うとおりにされてね。

――マークも厳しいでしょうね。

 ビシッとマークしてくるよ。日本の馬には負けられんと来る。凱旋門賞を勝ったら大したもんだよ。日本の馬産が上がる。社台だけだろうけど。


今は健康法に夢中

――二分さんは調教師を引退されてからはどうされてるんですか?

 馬一筋で来たから、人生をいい感じで過ごしてる。もう、人のために働くことはない。今は健康法に夢中。どういう生き方がいいか研究してる。そして、話で健康法を教えてあげる。自分のやってきたことに色を着ければいい。人には優しく、自分には甘えない。

――具体的にはどのようなことを?

 1時間は歩く。ただ歩くだけじゃなく、手を握ったり開いたり、舌を使ったりしてね。鍛錬のできた馬というのは元気なんだよ。人間も鍛錬すれば元気になる。お尻を500回ぐらいキュッキュ、キュッキュと締めたりね。自分で工夫してる。それが生きがい。朝風呂も健康法だね。ご飯が美味しいということは異常がないということ。馬と一緒だよ。あと、無理はダメ。人間は無理したらあかん。


あとがき

 二分さんは75歳とは思えないほど元気な方だった。二の腕を触らせてもらったら、健康法の成果か肌がツルツルでびっくりした。他に驚いたのが記憶力。昔のレースでも何頭出走してたとか、どんなレースだったのかとかこと細かく話してくれた。元気すぎて、話が何度か脱線した(苦笑)
 馬が身近にいる環境で子供時代から過ごし、調教師を引退するまで馬一筋で生きてきた二分さん。だからこそ、今は自由に過ごしている。でも、馬と競馬への愛情はずっと変わらないまま。それは、時にはうれしそうに、時には残念そうに、熱心に話してくれる姿を見ながら思った。

【参考サイト】
東京優駿中山大障害福永洋一(Wiki)サンデーサイレンス(優駿達の蹄跡)
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